去年の今頃は東日本大震災で壊れた家具やガラス片などを片付けていた。

 

単身赴任で盛岡にいて仙台にはほとんど戻れなかった。妻も日中働いているから、そのままにしておけと命じ、生活で使用する最低のスペースだけ片付けた。震災から半年は本棚やパソコン、趣味の道具類が散らばっていた。

 

夏休みは、復旧で壊れた家具類など1.5トントラックで市のごみ処理場へ3往復して処分をお願いした。幸い「り災証明書」を貰っていたので、処理料金は掛からずレンタカー代だけで済んだ。

 

40年も住んでいると書類や本類、雑貨類が増える。スペースを見つけて安物の書庫などに収納していた。その入れ物の書庫のほうが壊れたから、書類や本が所狭しと積み上げられ空間を占拠することとなった。少しは片付けてはいるが、生活をしていれば散らかる。結局、一進一退であまり部屋は片付いていない。

 

次の地震に備えて、大部分の家具を固定した。ホームセンターで見かける耐震用の固定器具はなるほどと思うが、価格が高い。そこで、棚を吊るときに使う逆L字型金具を使ってL字固定した。(下の写真と同じもの。本来の用途は逆L字に固定する。)


     

 


 

 

今回倒れた家具類は優先に処理。倒れなかったものでも次回の地震で倒れそうなものについては固定した。

 

不思議なもので、祖母や母が使っていた箪笥類はひとつも倒れなかった。倒れたのはガラスを配した家具類だけ。便利だとかデザインが良いといったものは地震で多く壊れた。我が家に無傷で残ったのは旧式家具だった。

 

地震国日本の伝統工芸品には耐震技術の知恵が隠されているに違いない。

 


 

今年もまだ各部屋は整理の途中である。壊れたパソコンの修理や模様替えをしただけで、先に進んでいない。とりあえず置いた本やCD、写真などが散乱している。それゆえに探しものをするとまたすぐ散らかる。

 

家族に援軍を頼むのもいいが、価値観が異なり、大事なものを捨てよと意見されることしばしばである。心の整理が付くまでは捨てることはしない。心の拠り所を修復し整理するには今しばらく孤軍奮闘するしかない。