日本で排ガス規制をしてから何年も経つ。新しく作られた自動車の燃費が議論され、最近ではエコカーと称して補助金を出している。しかし、排気ガスの量については議論されていないのではないかと思う。

 高速道路をエコカーが走っている。気がつけば120キロ以上の速度でとおりすぎている。リッター30キロを標榜する自動車でもリッター20キロも走るまい。それはさておき、同じ排気量の自動車をAとする。Aはリッター10キロ走り、Bはリッター20キロ走るとする。Aが100キロ走るのに10リットルのガソリンを消費する。Bが100キロ走るのに5リットルのガソリンを消費する。当然Bが効率がいい。排気ガスの量が少ない。ところが、Aは月に50キロしか動かないのに、Bは400キロ動いたとする排気ガスを余計に出しているのはBである。

 重量税も古い車は高く、燃費の良いとされる車が優遇されている。この制度は論点がぼけている。

 本当に排気ガスの規制を考えるならば、排気ガスの排出量に着目した従量制を採用すべきである。車検でエンジンの効率を実測し距離を確認して税にすることは可能だ。

 現行重量税の総額から従量制の環境税を逆算しスタートすれば、増税になることなく実施できる。不要不急な用件での自動車利用は減るかもしれない。